PC20TK - マルチメーター Sanwa - 無料のユーザーマニュアル
デバイスのマニュアルを無料で見つける PC20TK Sanwa PDF形式.
| 製品タイプ | アナログマルチメータ |
| ブランド | Sanwa |
| モデル | PC20TK |
| 測定方式 | アナログ |
| 表示 | アナログメーター |
| 直流電圧範囲 | 0.1V~600V |
| 交流電圧範囲 | 0.1V~600V |
| 直流電流範囲 | 50μA~10A |
| 抵抗範囲 | 2kΩ~20MΩ |
| 電池チェック機能 | あり |
| 電源 | 単3乾電池×1 |
| 寸法 | 約95×130×35mm |
| 重量 | 約200g |
| 付属品 | テストリード、取扱説明書 |
| 安全規格 | IEC61010-1 CAT II 600V |
| ヒューズ | 0.5A/250V |
| お手入れ方法 | 乾いた布で拭いてください。 |
| 修理・部品交換 | ヒューズ交換は可能。 |
よくある質問 - PC20TK Sanwa
ユーザーの質問 PC20TK Sanwa
0 質問 この機器について。知っているものに答えるか、ご自身の質問をしてください。
この機器について新しい質問をする
デバイスの取扱説明書をダウンロード マルチメーター 無料でPDF形式で!マニュアルを見つける PC20TK - Sanwa 電子デバイスをもとに戻しましょう。このページにはデバイスの使用に必要なすべての書類が掲載されています。 PC20TK ブランド Sanwa.
使用説明書 PC20TK Sanwa
はじめに
このたびは三和のデジタルマルチメータ・キットPC20TKをお買い上げいただき、まことにありがとうございます。PC20TKは当社の豊富な経験と実績を基に教材用として開発したデジタルマルチメータ・キットです。
本器はキットとはいえ耐久度はもとより電圧、電流など8つのファンクション(機能)をそなえており、幅広くご利用いただけます。
しかし、完成品としての機能を十分発揮するためには、正しい組み立てと調整、そして正しい取扱と測定方法を学習していただくことが前提となります。
この説明書を熟読のうえ十分活用してくださいますようお願い申しあげます。
また、この説明書は製品と一緒にして、大切に保管してください。
もくじ
【1】マルチメータ安全使用のための警告
1-1 記号の説明 1
1-2 警告文 1
【2】使用方法
2-1 用途と特長 2
2-2 各部の名称 2
2-3 仕様 3
2-4 機能の説明 4
2-5 測定準備 5
2-6 测定方法 5
2-7 ヒューズ、電池の交換方法 11
2-8 保管など 11
【3】デジタルマルチメータの基礎知識
3-1 アナログとデジタル 12
3-2 アナログマルチテスタ (AMT) とデジタルマルチメータ (DMM) 12
3-3 デジタルマルチメータの構成 13
3-4 人力変換部の働き 14
3-5 A/D変換部の働き 15
【4】組み立て
4-1 はんだ付け 20
4-2 はんだ付けの手順 20
4-3 組み立て上の注意事項 21
4-4 部品のカラーコードや記号 21
4-5 組み立て準備 23
4-6 プリント基板(大)の部品付け及び配線 24
4-7 プリント基板(小)の配線 27
4-8 プリント基板(小)への端子カバー取り付け 27
4-9 液晶表示器(LCD)、プリント基板、ダイヤルプレートの取り付け 27
4-10 リヤケースの組み立て 29
4-11 組み立ておよび動作のチェック 29
4-12 調整 30
4-13 実装面の部品配置図 31
4-14 PC20TKの回路図 32
【5】検査と校正
5-1 校正方法 33
5-2 誤差率 34
5-3 試験成績表の記入例 34
☆☆ 試驗成績表 35
【6】入力回路の計算問題 37
【7】故障診断の概略 39
【8】アフターサービス(8-1)~(8-5)……40
【1】マルチメータ安全使用のための警告
(マルチメータを使用する前に、必ずお読みください)
本器を本書で指定していない方法で使用すると保護機能が損なわれることがあります。
本文中の“警告”および“注意”の記載事項は、やけど、感電などの事故防止のため必ずお守りください。
1-1 記号の説明
本器および『取扱説明書』に使用されている記号と意味について
⚠:安全に使用するための特に重要な事項を示します。
・警告文はやけどや感電などの人身事故を防止するためのものです。
・注意文は取扱によっては本器を壊す恐れのあることに関するものです。
④:高電圧で充電されることがあり危険な部分です。
回:二重絶縁または強化絶縁:ヒーボーズ:ブザー+:ガラス ±:グランド~:AC:ダイオードー:マイナス Ω:抵抗:DC:コンデンサ
1-2 警告文
警告
下記項目は、やけど、感電などの人身事故を防止するためのものです。その他,本取扱説明書の記載内容と共に必ずお守りください。
①6 kVAを超える電力ラインでは使用しないこと。
なお、取扱説明書での説明以外の使い方をしますと、本器に与えられた保護が損なわれることがありますのでご注意ください。
②AC 33 V rms (46.7 Vpeak) またはDC 70 V以上の電圧は人体に危険ですから注意すること。
③最大定格入力値を超える信号は入力しないこと。
④最大過負荷入力値を超える恐れがあるため、誘起電圧やサージ電圧の発生するライン(モータなど)の測定はしないこと。
⑤本体またはテストリードが傷たんでいたり壊れている場合は使用しないこと。
⑥ケースをはずした状態では使用しないこと。
⑦ヒューズの代用品を用いたり針金でつないだりしないこと。
⑧測定中はテストリードのつばより先のテストピン側を持たないこと。
⑨電流測定端子に電圧を入力しないこと。電圧を入力するとショート状態となり内蔵ヒューズがしゃ断しますが、危険を伴うことがあります。
⑩測定中は他のファンクションに切り換えないこと。
⑪測定ごとのレンジおよびファンクションの確認を確実におこなうこと。
⑫テストリードは指定タイプ(TL—21a型)のものを使用すること。
⑬本器または手がぬれた状態で測定をしないこと。
⑭屋内で使用すること。
⑮外観および各ファンクション(レンジ)の表示の点検を年一回以上行うこと。
注意
本器にはオートパワーオフ機能がありません。電池が消耗しますので測定終了後は必ずファンクションスイッチをOFFにしてください。
⚠️ お願い
本器を組み立てる前に必ず、「4—5組み立て準備」の②項に従って部品の確認をしてください。
【2】使用方法
2-1 用途と特長
①本器は汎用のデジタルマルチメータ(DMM)を教材用としてキット化したものです。完成すれば普通の小容量、低電圧用のDMMとしてご使用いただけます。
②測定値の大きさにより測定レンジが自動的に切り換わるオートレンジ式であると共に、測定スピードの早い手動式(測定レンジ固定式:マニュアルレンジ式)としても使用できます。
③回路部品として抵抗器と共に多く使われるコンデンサの静電容量の測定ができます。
④電流測定端子にはテストリードの誤挿入防止用のセーフティカバーが付いています。
⑤別売付属品PC Link7(ソフトウェア)とPC Link7ケーブルにて本器とパソコンとを接続すれば、電気量の変化をパソコン画面上に数値やグラフで表示できます。
2-2 各部の名称

第1-1図 各部の名称

第1-2図 テストリード(TL-21a)

第1-3図 表示器
2-3 仕様
①一般仕様
| 動作方式 ΔΣ方式 | |
| 表示4000カウント(単位、記号付き) | |
| レンジ切り換え自動(オート)及び手動(マニュアル)、静電容量は自動のみ。 | |
| オーバー表示O.Lマーク点灯(DC、AC共に750Vレンジを除く) | |
| 極性表示マイナス入力時のみ“-”表示 | |
| 電池消耗表示内蔵電池が消耗するとマークが点灯し警告する。 | |
| サンプルレート3回/秒 | |
| 電源単三型マンガン乾電池R6(1.5V)2本 | |
| 消費電力、電池寿命DCレンジにて約7mW、マンガン乾電池にて連続約150時間 | |
| 内蔵ヒューズ0.5A/250V(ガラス管 6.3 × 30 mm )1本 | |
| 使用温度、湿度範囲0~40°C、80%RH以下、結露のないこと。 | |
| 保存温度、湿度範囲-10~50°C、70%RH以下、結露のないこと。 | |
| 寸法・質量158( H)×70(W)×41(D)mm・約230g | |
| 付属品テストリードTL-21a(1組)、取扱説明書(1冊) | |
| 別売付属品8 | -4項参照 |
②測定範囲と確度(確度保証温度、湿度範囲:23℃±5℃、80%以下、結露のないこと)
| ファンクション | レンジ入力抵抗など確度最大過負荷保護入力 | |||
| 直流電圧DCV | 400.0 mV | 100 MΩ以上 | ±(1.0 %rdg+2dgt) | DC 1000 VAC 750 Vまたはpeak max 1000 V |
| 4.000 V | 約11 MΩ | |||
| 40.00 V | 約10 MΩ | |||
| 400.0 V | ||||
| 750 V | ||||
| 交流電圧ACV | 4.000 V | 約11 MΩ | ±(1.5 %rdg+9dgt) | |
| 40.00 V | 約10 MΩ | ±(1.5 %rdg+5dgt)正弦波交流40~400 Hz | ||
| 400.0 V | ||||
| 750 V | ||||
| 直流電流DCA | 400.0 μA | 約100 Ω | ±(1.5 %rdg+2dgt) | DC、AC 200 V以下0.5 A/250 Vヒューズが遮断して回路保護 |
| 4000 μA | ||||
| 40.00 mA | 約1 Ω(ヒューズ抵抗を除く) | |||
| 400.0 mA | ||||
| 交流電流ACA | 400.0 μA | 約100 Ω | ±(2.0 %rdg+5dgt)正弦波交流40~400 Hz | |
| 4000 μA | ||||
| 40.00 mA | 約1 Ω(ヒューズ抵抗を除く) | |||
| 400.0 mA | ||||
| 抵抗Ω | 400.0 Ω | 開放電圧 約0.4 V | ±(1.5 %rdg+5dgt) | DC、AC 500 Vまたはpeak max 700 V |
| 4.000 kΩ | ||||
| 40.00 kΩ | ||||
| 400.0 kΩ | ||||
| 4.000 MΩ | ±(1.8 %rdg+2dgt) | |||
| 40.00 MΩ | ±(3.0 %rdg+2dgt) | |||
| 導通チェック●) | 開放電圧 約0.4 V | 10~120 Ωの範囲以下で発音 | ||
| ダイオードテスト→▶ | 開放電圧 約1.5 V | |||
| 静電容量+ | 50.00 nF | (オートレンジ動作のみ) | ±(8 %rdg+10dgt) | |
| 500.0 nF | ||||
| 5.000 μF | ±(7 %rdg+6dgt) | |||
| 50.00 μF | ||||
| 100.0 μF | ||||
| (温度°C) | -50~300 °C | (別売プローブ使用) | ±1.5 %rdg±4.8 °C | |
⚠ 最大許容量入力時間は1分以内とします。それ以上加えると内部の部品が焼損することがあります。
⚠️ 出荷時の電池について 工場出荷時にモニター用電池が組み込まれておりますので、記載された電池寿命に満たないうちに切れることがあります。
※モニター用電池とは製品の機能や性能をチェックするための電池のことです。
2-4 機能の説明
① オーバー(O.L)表示
・手動(マニュアル)レンジ切り換えの時、それぞれの測定レンジにおいて入力値が4000カウントを超えると表示器にO.Lマークを表示します。ただしDC、AC750Vレンジでは表示しません。
・自動(オート)レンジ切り換えの時は、最大の測定レンジが4000カウントを超えた時にO.Lマーク表示をします。なお、電圧ファンクションはO.L表示をしないので注意が必要です。
・Ω/→/ ①各ファンクションは測定端子開放時には0.Lを表示します。
② ブザーの発音
・レンジホールド、データホールド、セレクトの各スイッチを押すと一瞬、ブザーが発音します。
ファンクションで10~120 Ω(個々に異なる)以下の抵抗値の時発音します。
③ カウント数
・小数点の位置に関係なく表示器が示す数値を“カウント”で表します。(前ページの表で、確度の表示に使用している2dgt、5dgtは、2カウント、5カウントに相当します)。
④ 確度
- 「2−3仕様」中の“確度”は一定の環境、測定条件下にて「測定器の表示値(測定値)に対して一定の割合の±の%値rdg(reading)と、一定の±のカウント数dgt(digit)との和」で表します。
·〔計算例〕
ある標準電圧(真の値)をPC20TK(以下、PC20TKを本器と言う)のAC 400 Vレンジで測定したとき、表示値が106.6 Vであった場合の確度を調べて見ます。
本器のAC 400 Vレンジの確度は±(1.5 %rdg+5dgt)です。
400 Vレンジの場合の1dgtは0.1 Vに相当しますから
$$ (\pm 1.5 \% \times 106.6 \mathrm{V}) + (\pm 0.1 \mathrm{V} \times 5) = (\pm 1.6 \mathrm{V}) + (\pm 0.5 \mathrm{V}) = \pm 2.1 \mathrm{V} $$
従って真の値は 106.6 V ± 2.1 V = 104.5 108.7 V の範囲内に存在します(ただし、確度保証温度、湿度範囲以内であり、交流の場合は40~400 Hz以内の正弦波交流の時)。
この範囲内に真の値が含まれない場合は、本器の表示が規格から外れていることになります。
⑤ サンプルレート
アナログ・デジタル変換器が1秒間に入力アナログ信号をデジタル信号へ変換する回数。
⑥ ローパワーオーム
シリコントランジスタやダイオードは一般に0.7 V前後の電圧で完全に導通します。これらが導通しない範囲の電圧(一般に0.4 V以下)で測定する方法をローパワーオーム測定といいます。ローパワーオーム測定では、回路網中の抵抗測定や導通、非導通のチェックをトランジスタやダイオードなどの影響をあまり受けずに行えます。
⑦ データホールド(DH: DATA HOLD)
測定中データホールドスイッチを押すと、表示器の表示が入力信号の変化に関係なく固定されます(表示器にDHマーク点灯)。
⑧ レンジホールド(RANGE HOLD)
・オートレンジ
入力信号の大きさに合ったレンジへ自動的に切り換えが行われます(表示器にAUTOが表示されます)。
・マニュアルレンジ
入力信号の大きさを予想して、測定者がレンジホールドスイッチを押してレンジ選定を行います。測定レンジが固定(レンジホールド)されAUTO表示は消えます。
レンジホールド状態の時にはレンジホールドスイッチを押すごとにレンジが切り換わります。1秒以上このスイッチを押し続けるとレンジホールドは解除されオートレンジになります。
⑨ セレクト (SELECT)
このスイッチを押す(→)ごとに、各ファンクションのモードが下記のように切り換わります。
| ファンクション ファンク | ションの切り換わりかた |
| V ≡~ | · \ · \ . · \ · \ . |
| Ω/→+ / • | Ω → - - → ) → Ω |
| + | (表示無し) → REL → (表示無し) → REL |
| 400/4000 μA ≡ ~ | |
| 40/400 mA ≡~ |
⚠ファンクションスイッチを切り換えた直後には上記表右欄の、一番左のファンクションのオートレンジに切り換わります。
⚠本器にはオートパワーオフの機能がありません。測定終了後には、必ずファンクションスイッチをOFFに戻してください。
2—5 測定準備
テストリードの接続
COM(一)端子にテストリードの黒プラグを差し込みます。赤プラグは使用するファンクションにより次のように差し替えます。
電流測定の時は “μA & mA” 測定端子、それ以外の電圧、抵抗、ダイオードテストなどの測定の時には、“V・Ω・▶▶•●▶▶(+)” 測定端子にプラグを根元一杯まで差し込みます。
2—6 測定方法
ファンクションスイッチを目的のファンクションに切り換えると、電源スイッチがONとなり、表示器に数字などが表示されます。
スイッチ切り換え直後は、すべてのファンクションがオートレンジになります(表示器の左上に“AUTO”が表示される)。また、すべてのファンクションに於て、“RS232C”が表示されます。これは本器裏側のLEDランプから測定値データがデジタル信号で出力されていることを示します。(10ページ⑨参照)
以下、すべてオートレンジで説明します
⚠️ -+□:マークが表示器右上方に表示されたら内蔵電池の消耗です。電池を交換してください。
強力な電磁界、静電界のある場所での測定、インバータなど高調波を多量に含む回路の測定では誤動作することがあります。
⚠ 電池が消耗しますので測定終了後、ファンクションスイッチを必ずOFFに戻してください。
① 直流電圧DCV(V)測定(第2—1図参照)
測定対象は電池や装置の直流回路の電圧などです。
警告 電圧測定は必ず、測定対象(電源など)と並列接続で行います。
⚠警告 入力端子に750 V以上の過電圧を加えてもO.L表示をしないので注意すること。
⚠測定端子に+、-が逆極性の電圧で加わると-(マイナス)付きの表示となります。
⚠オートレンジの場合はテストリード開放時に表示が変動しますが故障ではありません。
(1) ファンクションスイッチをV~に合わせます。
(2) セレクトスイッチを押し、表示器左上に=を表示させます。
(3) テストピンを測定対象に当て表示を読み取ります。

第2-1図
直流電圧(DCV)測定
② 交流電圧ACV(V~)測定(第2—2図参照)
測定対象は電灯線の電圧や、小型トランスのタップ電圧などの正弦波交流電圧です。
警告 電圧測定は必ず、測定対象(電源など)と並列接続で行います。
⚠ 警告 入力端子に750 V以上の過電圧を加えてもO.L表示をしないので注意すること。
⚠ 平均値動作式のため正弦波以外の波形の電圧では測定誤差を生じます。
また、インバータを使用した回路のように、高調波を多く含んだ電圧の測定では誤動作することがあります。
⚠ 周波数が40~400 Hzの範囲内で確度は保証されます。
⚠️ 0 V入力時に、AC 4 Vレンジでは、3カウント程度の数字が残りますが故障ではありません。
⚠ マニュアルレンジで400 mVレンジに設定できますが確度の保証はしておりません。
(1) ファンクションスイッチをV~に合わせます。
(2) セレクトスイッチを押し、表示器左上方に~を表示させます。
(3) テストピンを測定対象に当て表示を読み取ります。

第2-2図
交流電圧(ACV)測定



テストリードに指を触れて測定すると、人体の抵抗が測定しようとする被測定物(抵抗器など)と並列に入る為に、測定誤差を生じます。
第2-3図 抵抗(Ω)測定
③ 抵抗(Ω)測定(第2—3図参照)
測定対象は抵抗器や回路、回路部品の抵抗値測定です。
警告 電圧の加わっている部分の測定は出来ないばかりではなく危険です。
⚠ テストピンに指を触れて測定すると誤差を生じます。
⚠ テストピンに何も接続してない時にはO.Lを表示します。
⚠測定端子開放電圧は0.4 Vです。従って、ダイオードやトランジスタのチェックは出来ません。
(1) ファンクションスイッチをΩ/一に合わせます。
(2) セレクトスイッチを押し表示器の右上にMΩを表示させます。
(3) テストピンを測定対象に当て表示を読み取ります。
④ ダイオード(▶)テスト(第2—4図参照)
単体のダイオードやトランジスタのPN接合部の良否の判定を行います。
⚠警告 電圧の加わっている状態ではテストは出来ないばかりではなく危険です。
(+) 測定端子側に+の電圧が出ており開放電圧は1.1~1.5 Vです。
(測定端子解放時、LCDの表示はRS232C.OLV)
⚠ ダイオードの順方向の電圧降下は種類別にほぼ一定の0.2~0.5 V の測定値となります。 逆方向はO.L表示となります。
⚠ LEDのテストは出来ません。
(1) ファンクションスイッチをΩ/→↓ に合わせます。
(2) セレクトスイッチを押し表示器の上方にを表示させます。
(3) 順方向の測定の場合は、ダイオードのカソード(K)側に黒のテストピンを、アノード(A)側に赤のテストピンをあて表示を読み取ります。

(順方向)
(逆方向)
第2-4図
ダイオード(→)テスト

第2-5図
導通(•)テスト
⑤ 導通(•)チェック(第2—5図参照)
配線やスイッチなどの導通、非導通をチェックします。
⚠警告 電圧の加わっている部分のチェックは、出来ないばかりでなく危険です。
⚠ チェック点の抵抗値が、およそ10~60 Ωの範囲以下の時ブザーが鳴ります。
抵抗値がブザーの動作範囲を超えるとブザーは鳴りません。鳴らないときには抵抗ファンクションで抵抗測定をして、ほんとうに被測定物に導通が無いのか(断線しているのか)確認してください。
⚠表示値はチェック点の抵抗値です。
△ 端子開放電圧は約0.4 Vです。
(1) ファンクションスイッチをΩ/ナに合わせます。
(2) セレクトスイッチを押し表示器の上方に●を表示させます。
(3) テストピンをチェック対象に当てブザー音の有無と表示値(最大400 Ω)で導通状態を判断します。
⑥ 静電容量(卄)測定(第2—6図参照)
測定対象は主にコンデンサで、その静電容量を測定します。
警告 安全上、コンデンサに充電された電荷は測定前に必ず放電させてください。
⚠ 静電容量()測定ファンクションはオートレンジのみです。
⚠ 静電容量が大きくなると測定時間が長くなります。
(例) 10 μFで2~4秒、100 μFで13~16秒です。
(1) ファンクションスイッチをに合わせます。
(2) セレクトスイッチを押し表示を00.00 nFにします(表示器右上に“REL”が表示される)。
(3) テストピンをコンデンサの端子に当て、表示が安定してから測定値を読み取ります。
注意 有極性コンデンサ(+、-の有るコンデンサ)の測定では、コンデンサの+側が赤のテストピン(+側の測定端子)となるように接続します。

第2-6図 静電容量(+)測定
⑦ 直流電流DC μA、DCmA(μA、mA)測定 (第2—7図参照)
測定対象は電源回路などの直流電流です。
警告 電流測定は必ず、負荷と直列に接続して行います。並列に接続して測定すると本器に大きい電流が流れ込み危険です。
電流レンジを接続するとその内部抵抗のため、実際より小さい電流値になることがあります。
セーフティカバーを左へ回し、μA&mA測定端子を使用します(0.5 A/250 V ヒューズ付き)。
(1) ファンクションスイッチを400・4000μAまたは40・400mAに合わせます。
(2) セレクトスイッチを押し表示器の左方にを表示させます
(3) テストピンを測定対象に接続して表示値を読み取ります。
3
| 2 | 抵抗器Resistor _B | 電池Battery |
| 1 |
COM A & mA
第2-7図 直流電流測定(DC μA·mA)測定
⑧ 交流電流AC μA、ACmA(μA~、mA~)測定(第2-8図参照)
測定対象は小型トランス回路などの正弦波交流電流です。
警告 電流測定は必ず、負荷と直列に接続して行います。並列に接続して測定すると本器に大きい電流が流れ込み危険です。
正弦波以外の波形の電流では誤差を生じます。
周波数は40~400 Hzの範囲内で確度を保証しております。
セーフティカバーを左へ回し、μA&mA測定端子を使用します(0.5 A/250 Vヒューズ付き)。
(1) ファンクションスイッチを400・4000μAまたは40・400mAに合わせます。
(2) セレクトスイッチを押し表示器の左方に~を表示させます。
(3) テストピンを測定対象に接続して表示値を読み取ります。
3 トランス
| 2 | 負荷 |
| 1 |
COM A & mA
第2-8図 交流電流測定(AC μA·mA)測定
⑨ パソコンとの接続:PC Link7について
本器の特長の一つとして、本器とパソコンとをPC接続ケーブルKB-USB20(別売)で結び、ソフトウェアPC Link7(別売)にて本器の出力データをパソコンに取り込み、それを画面表示、印刷、保存するという機能があります。
データは長時間連続で取り込みが出来、そのデータの加工も可能です。
★第2-9図は取得データの表示例です。

第2-9図 データの表示例
★接続方法
(1) 本器裏側にあるスタンドを開きます。
(2) 本体リヤケース部分のケーブル取り付け用のねじ穴に、ケーブルボックス部分より出ているねじで本体に取り付けます。
(3) ケーブルの反対側をパソコンへ接続します。
(4) ご使用の際はスタンドを立ててご使用ください。


PC20TKのデジタル信号出力はLEDランプ(回路図でD4)にて赤外線の信号に変換され、ケーブルボックスの受光素子、ケーブルを通じてパソコンに取り込まれます。
⚠ 使用方法は別売付属品「PC Link7」の取扱説明書をご覧ください。
⚠️ PC Link7は「三和」独自のソフトウェアです。
2-7 ヒューズ、電池の交換方法
警告
1 感電防止のため、リヤケースを外す前に必ず測定対象物からテストピンを離し、本器のファンクションスイッチをOFFにします。
2 取扱説明書に記載されている組み立て作業やヒューズ、電池の交換を行う場合を除き、リヤケースは外さないでください。
警告
ヒューズ、電池の交換には必ず指定の定格品をご使用ください。
・ヒューズの定格:0.5 A/250 V、φ 6.3×30 mm(ガラス管入り)
・電池の定格 : R6(単3型)マンガン乾電池 1.5 V × 2本
(1) 本器からテストリードを外し、ファンクションスイッチをOFFにします。
(2) スタンドを開き、リヤケース取り付けねじをゆるめてリヤケースを外します。
(3) ヒューズ交換または電池交換をします。
(4) リヤケースを元通りはめて、ねじ止めします。
⚠️ 参考 ヒューズの断線確認
(1) ヒューズだけを本器から外します。
(2) 本器にリヤケースを取り付け・ファンクションを動作状態にします。
(3) 外したヒューズの導通を調べ、断線しているかどうかを確認します。
注意

第2-11図
ヒューズ、電池の交換
電池交換は2本ともに新しいものと交換してください。また十、一の極性を間違わないようにリヤケース内側の彫刻の極性に合わせ取り付けます。
2-8 保管など
本器を使用するにあたって次の注意事項は必ず守ってください。
(1) 直射日光下や高温(50℃以上)、多湿(70%RH以上)の場所には保管しないでください。
(2) 高温、低温、多湿な場所での使用はなるべく避けてください。
(3) 長期間使用しない場合は内蔵電池を外して保管してください。
(4) 防塵、防滴構造になっていませんのでご注意ください。
(5) パネル、リヤケースなどはプラスチックで出来ていますので、揮発性溶剤や熱の発生する物の近くに置かないでください。
(6) 外観の汚れ、ほこりは柔らかい布で軽くふき取ってください。
(7) 液晶表示器(LCD)はガラスで出来ていますので落下など強い衝撃を加えないでください。
【3】デジタルマルチメータの基礎知識
3-1 アナログとデジタル
“量”は大きくアナログ(Analog)量とデジタル(Digital)量との2つに分類されます。
アナログ量は時間、長さ、重さ、電気の電圧、電流など大きさが連続的で切れ日のない量です。デジタル量は物の数量のように「1、2、3、…」と不連続な量です。
視覚的に、前者を滑り台と見れば後者は階段に例えられます。
デジタルによる表示は感覚的に荒っぽい表示方法のように思えますが、現在の進歩した電子技術とデジタル技術とを用いれば、高精度の“量”の測定が可能です。
デジタル信号はノイズ(雑音)が入り込んでもノイズを除去しやすく、信号の劣化が少ないという特長があるからです。
3-2 アナログマルチテスタ(AMT)とデジタルマルチメータ(DMM)
アナログマルチテスタで電圧などを正しく読み取れるのは、最大目盛値の1/100(3桁)程度で、しかも読み取り方に個人差を生じます。
デジタルマルチメータでは測定値が数字で表示されますから、表示された数字の何桁が多くても誤りなく読み取ることが出来ます。
しかも、アナログマルチテスタのように面倒な読み替え(10倍したり1/10にしたり)がなく、単位付きで表示をそのまま読み取ることができます。
その他データホールドや“ー”の極性表示、人力のオーバー表示など便利な機能がついています。普及品では、大きさ、価格ともに両者の差がなくなってきています。
下表は、普及品の概略仕様を比較したものです。
| デジタルマルチメータ | アナログマルチテスタ | |
| 表示(指示)部の構成 | A/D変換用LSIや液晶表示器(LCD)など電子的な構成(表示器にて数字で表示) | 磁石と可動コイルなどによる機械的な構成(指針で日盛を指示) |
| 主な測定 | DCV、ACV、DCA、ACA、Ω、→→● | DCV、ACV、DCA、ΩdB、hFE、BT、(-) |
| レンジ切り換え操作など | 自動レンジ切り換えが可能、小数点、単位、極性の表示が可能 | 手動操作が一般的小数点、単位、極性などは測定者が読み取り時に判断する |
| 読み取り誤差の発生確度 | 原理的に無い高い | 視差、個人差を生じるやや低い |
| 電圧ファンクションの入力抵抗 | 高い(レンジに関係なく10MΩ程度) | レンジにより異なる(2k~10MΩ) |
アナログ
マルチテスタ

デジタル
マルチメータ

第3-1図
3-3 デジタルマルチメータの構成
まず、デジタルマルチメータがどのようにしてアナログ量をデジタル量に変換(A/D変換)して、数字で表示できるのかについて調べてみます。
デジタルマルチメータの回路は大まかに入力信号変換部、A/D変換部、ロジック回路部、表示部の各ブロックに分けられます。

flowchart
graph LR
A["測定量<br>DCV<br>DCA<br>ACV<br>ACA<br>Ω"] --> B["入力信号<br>変換部"]
B --> C["A/D<br>変換部"]
C --> D["ロジック<br>回路"]
D --> E["3999<br>表示部"]
F["直流電圧<br>(アナログ量)"] --> C
G["デジタル出力"] --> D
第3-2図 デジタルマルチメータのブロック図
ところで、デジタルマルチメータで測定できる電気量は、直流電圧(DCV)、交流電圧(ACV)、直流電流(DCA)、交流電流(ACA)、抵抗(Ω)、の5種類が一般的です。
本器では、この他にダイオードテスト()や静電容量()の測定も行えます。
これらの電気量(入力信号)はファンクションスイッチで切り換えられた後、分圧器、分流器、AC/DC変換器(整流器)などにより、すべて数100 mV以下の直流電圧信号となってA/D変換器(アナログ・デジタルコンバータ)の入力端子に加えられます。

flowchart
graph TD
A["入力"] --> B["直流電圧(DCV)"]
A --> C["交流電圧(ACV)"]
A --> D["直流電圧(DCA)"]
A --> E["交流電圧(ACA)"]
A --> F["抵抗(Ω)"]
B --> G["分圧器"]
C --> H["分流器"]
D --> I["I/V変換"]
E --> J["比较器"]
F --> K["R/V変換"]
G --> L["AC/DC変換"]
H --> M["AC/DC変換"]
I --> N["I/V変換"]
J --> O["R/V変換"]
K --> P["A/D変換部へ"]
L --> Q["すべて直流電圧(7カ容量)に変換される"]
M --> Q
N --> Q
O --> Q
第3-3図 入力信号変換部
以下、もう少し詳しく項目別に説明します。
3-4 入力信号変換部の働き
各入力信号をどのように処理してA/D変換部へ加える直流電圧を得ているか、一般的な例を取り上げて説明します。
① 直流電圧 (DCV)
直流電圧の測定では測定電圧の大きさに応じて最適なレンジを選択します。
そのために使うのが分圧器で減衰器(アッテネータ)とも呼びます。第3-4図、第3-5図のように抵抗を直列に接続し、入力電圧Viを抵抗器で分圧(減衰)して小さい電圧にします。
SWは最適なレンジを選ぶための切り換えスイッチです。
![Vi R₁ R₂ V₀ = \frac{R₂}{R₁ + R₂} Vi [出力電圧は抵抗の比に分圧される]](/content/2026/05/1136502/images/81aee12293cb52c059b791cd38b4abafb3f5572c785b41f5253fbc918775c330.jpg)
第3-4図 抵抗による分圧

flowchart
graph LR
A["(入力)直流电压 (DCV)"] --> B["分压器"]
B --> C["R1"]
B --> D["R2"]
B --> E["R3"]
B --> F["R4"]
C --> G["SW"]
D --> G
E --> G
F --> G
G --> H["A/D变换部"]
H --> I["表示部"]
I --> J["3.999"]
第3-5図 直流電圧(DCV)測定回路
② 交流電圧(ACV)
交流電圧の測定では入力電圧を第3-6図のように分圧器で分圧した後、整流回路によって交流電圧(ACV)から直流電圧(DCV)への変換を行っています。

flowchart
graph LR
A["(入力)交流电压 (ACV)"] --> B["分压器"]
B --> C["AC/DC 变换 (整流回路)"]
C --> D["A/D 变换部"]
D --> E["表示部 3.999"]
第3-6図 交流電圧(ACV)測定回路
抵抗に電流を流すと、その電流に比例した電圧降下を生じます。電流が電圧に変換(電流/電圧変換)されたわけで、電流測定ではこの電圧を利用します。
第3-7図は直流電流測定回路の例で、測定電流の大きさによって最適なレンジに切り換えられるよう、数個の正確な値の抵抗器(分流器)を使用しています。
交流電流測定の場合は、分流器の後に整流回路が付加され、交流電圧を直流電圧に変換します。

第3-7図 直流電流(DC μA·mA)測定回路
④ 抵抗(Ω)
抵抗測定では抵抗/電圧変換(R/V変換)回路によって、抵抗値に比例した直流電圧に変換します。
ここでは幾つかある変換方式の一例として理解し易い第3-9図について説明します。
第3-8図に示すように正確な一定の電流Isを未知抵抗Rxに流し、その抵抗値に比例して発生する電圧降下VRxから間接的に直流電圧を得ます。第3-9図はこの電圧降下を応用した抵抗測定回路の例です。

第3-8図 抵抗測定の原理(定電流方式)

第3-9図 抵抗(Ω)測定回路
3-5 A/D変換部の働き
A/D変換部は、入力信号変換部からの直流電圧(アナログ量)を入力として、その大きさに比例したパルス数(デジタル量)に変換する働きをします。
A/D変換方式には積分方式、比較方式、△Σ方式などありますが、本器は△Σ方式を採用しています。
しかし、ここではデジタルマルチメータの多くに採用され理論的に理解しやすい二重積分方式について説明します。
① 二重積分回路の各部の動作
· 積分回路
抵抗、コンデンサ、OPアンプにより構成され、入力端子に加えた信号(直流電圧)の大きさと時間との積に比例した値の電圧を出力します(Vo=1/CR・Vi・T₁)。



第3-10図 積分回路
・コンパレータ(0検出器)
反転入力端子(-)と非反転入力端子(+)が有ります。前者が後者より高電位の場合、出力は電源の一電位近くまで下がり(L)、その逆の場合は電源の+電位近くまで上がります(H)。第3-11図の場合は、非反転端子(+)が0電位(接地)ですから、反転端子(-)が少しでも+電位(電圧)になると出力はLに、一電位になると出力はHとなります。



第3-11図 コンパレータ
- ANDゲート
2つの入力端子a、bにデジタル信号のH(高電位)が同時に加わると出力はHとなります。2つの入力端子のどちらか一方がHで他方がLの時、または両方の端子がLの時に出力がLとなります。

第3-12図 ANDゲート回路
· 制御回路
ロジック(論理)回路で構成され、入力信号により各種のコントロール信号を出力します。
・カウンタ
パルス発生器からの正確な周期のパルス(クロックパルス)数を計測するデジタル式の計数器です。
- 表示器
デジタルマルチメータでは液晶式の表示器(LCD)が使用されていて、測定結果を効率よく表示できます。
② 二重積分回路の原理
Vi : 被測定人力電圧 T 1 : 積分期間(定数)
Vref:基準電圧(定数)T 2:逆積分期間
とした時、逆積分終了時点(第3-15図t3点)で積分回路の出力電圧は0Vですから
$$ \frac {1}{\mathrm{CR}} \cdot \mathrm{Vi} \cdot \mathrm{T} _ {1} + \frac {1}{-} \cdot (- \mathrm{Vref}) \cdot \mathrm{T} _ {2} = 0 $$
で表せます。この式を変形すると
$$ \mathrm{Vi} = \frac {\mathrm{T} _ {2}}{\mathrm{T} _ {1}} \cdot \mathrm{Vref} $$
VrefおよびT1は値のわかった定数です。
従って T_2 が解ればViも計算で求められます。
T₂はパルス数に変換してカウンタでパルス数として計測されます。
T₂とViとは比例関係にあるので、最終的に被測定入力として表示されます。
簡単に考えると、例えば下の第3-13図のようになります。

flowchart
graph LR
A["AC100V"] --> B["DC 100.00 mv"]
C["DC 1A"] --> B
D["1000 Ω"] --> B
E["10 μF"] --> B
B --> F["10000コのパルス"]
F --> G["AC100.00V"]
F --> H["DC1.0000A"]
F --> I["1000.0 Ω"]
F --> J["10.000 μF"]
第3-13図 信号の変遷
③ 二重積分回路の総合的な動作
第3-14図、第3-15図は二重積分の動作説明図です。本器では、内容は異なりますが左側の点線枠内に相当する回路が全て入っている1個(ワンチップ)のLSIを使用しています。
(1) まず、カウンタおよび積分回路はリセットされゼロの状態とします。
(2) 制御回路からのスイッチ切り換え信号で入力切り換えスイッチは入力信号側(SW1)に切り換わります。
(3) 入力信号の+極性の直流電圧で積分回路は積分(充電)をから開始します。出力側が一で積分コンデンサが充電されます。従ってコンパレータは+入力端子が0電位、-入力端子が-電位(電圧)となるので、出力は+の電位になります。
(4) 一方、カウンタはパルス発生器からのクロックパルスを一定数(一定時間:1t-t₂)計測すると0に戻り、同時にt₂点の検出信号を出します。この時の計測値はラッチ回路の働きで表示には表れません。
なお、t1点からt2点までの時間は入力信号とは無関係に一定に設定されているので、積分される電圧は入力信号に比例した値となります。
(5) カウンタからの点検出信号で制御回路は入力切り換えスイッチを基準電圧側に切り換えます。
(6) 基準電圧が一極性で加わるので、積分回路は一定速度で逆積分(放電)され、出力電圧(電位)は上昇し、t3点で一から+に転じます。図の通りt2点からt3点までの時間は入力信号に比例しています。
※ 積分、逆積分の二つの動作を行うので二重積分といいます。
(7) コンパレータは積分回路からの入力電圧が十になると、出力が十から一に転じます。 コンパレータの出力が十から一へ転じる瞬間(t3点)、電圧0の検出信号を制御回路へ送ります。
(8) 制御回路は点からt 3点までの間、ゲートのa端子ヘゲートを開くための信号を出力します。
(9) ゲートはこの信号がある間(t\~t 3点間)だけ、b端子に加わるクロックパルスを通過させます。
通過するパルス数はt2~t 3点間の時間に比例するので、入力信号に比例します。
このことは入力信号がデジタル信号に変換されたことを意味しています。
(10) カウンタはゲートを通過する入力信号に比例したパルスを計測します。
(11) ラッチ回路は制御器から0信号検出信号直後に出力されるラッチ信号で、カウンタの計測データを次の新しい計測データがくるまで一時的に記憶します。
(12) 制御器はラッチ信号に続いてリセット信号を出力し、カウンタおよび積分回路をリセットし(0に戻す)、同時に入力スイッチを入力信号側に切り換えます。
(13) 表示器へはラッチ回路に記憶されたデータ、ファンクションや単位の記号、少数点や入力オーバーの信号などが加わり、直流電圧に変換された入力信号でなく、もとの入力アナログ信号(V、A、Ω、■など)の値を表示します。
(14) 再び、同じ動作を最初から繰り返します。
この繰り返しを一秒間に何回行うかをサンプルレートと言います。本器は二重積分方式ではありませんが、サンプルレートは3回/秒です。

flowchart
graph TD
A["入力电压 + Vi"] --> B["SW1"]
B --> C["R"]
C --> D["积分回路"]
D --> E["出力電圧Vo"]
D --> F["コンパレータ"]
G["基準電圧 Vref"] --> H["SW1, SW2の ON/OFF を制御"]
H --> I["スイッチ切り換え信号"]
I --> J["制御回路"]
J --> K["t3 検出信号"]
L["クロックパルス"] --> M["カウンター"]
M --> N["カウント信号"]
O["効率传感器"] --> P["効率传感器"]
Q["効率传感器"] --> R["効率传感器"]
S["効率传感器"] --> T["効率传感器"]
U["効率传感器"] --> V["効率传感器"]
W["効率传感器"] --> X["効率传感器"]
Y["効率传感器"] --> Z["効率传感器"]
AA["効率传感器"] --> AB["効率传感器"]
AC["効率传感器"] --> AD["効率传感器"]
AE["効率传感器"] --> AF["効率传感器"]
AG["効率传感器"] --> AH["効率传感器"]
AI["効率传感器"] --> AJ["効率传感器"]
AK["効率传感器"] --> AL["効率传感器"]
AM["効率传感器"] --> AN["効率传感器"]
AO["効率传感器"] --> AP["効率传感器"]
AQ["効率传感器"] --> AR["効率传感器"]
AS["効率传感器"] --> AT["効率传感器"]
AU["効率传感器"] --> AV["効率传感器"]
AW["効率传感器"] --> AX["効率传感器"]
AY["入力切換SW"] --> AZ["R"]
AZ --> BA["-"]
BA --> BB["C"]
BB --> BC["-"]
BC --> BD["+"]
BD --> BE["-"]
BE --> BF["-"]
BG["基準電圧 Vref"] --> BH["G"]
BH --> BI["-"]
BI --> BJ["-"]
BJ --> BK["-"]
BK --> BL["-"]
BL --> BM["-"]
BM --> BN["-"]
BN --> BO["-"]
BP["効率传感器"] --> BQ["効率传感器"]
BR["効率传感器"] --> BS["効率传感器"]
BT["効率传感器"] --> BU["効率传感器"]
BV["効率传感器"] --> BW["効率传感器"]
BX["効率传感器"] --> BY["効率传感器"]
BZ["効率传感器"] --> CA["効率传感器"]
CB["効率传感器"] --> CC["効率传感器"]
DD["効率传感器"] --> DE["効率传感器"]
DF["効率传感器"] --> DG["効率传感器"]
DH["効率传感器"] --> DI["効率传感器"]
DJ["効率传感器"] --> DK["効率传感器"]
DL["効率传感器"] --> DM["効率传感器"]
DN["効率传感器"] --> DE
DO["効率传感器"] --> DE
DB["効率传感器"] --> DE
DC["効率传感器"] --> DE
DV["効率传感器"] --> DW["効率传感器"]
DX["効率传感器"] --> DW
DBD["効率传感器"] --> DW
第3-14図 二重積分の動作説明図

第3-15図 二重積分のタイミングチャート
【4】組み立て
4-1 はんだ付け
はんだ付けはマルチメータを組み立てる上で重要な作業です。
部品のはんだ付けが不完全であるとマルチメータが動作しなかったり、動作しても使用中に動作不良になったりトラブルの原因になります。
はんだは金属と金属(部品と部品)とを電気的に、また機械的に結合する鉛と錫とを主成分にした低融点の合金です。
糸はんだは、はんだ合金を糸状に成形したもので、はんだ付けを確実にまた容易に行えるようにフラックス(やに)が封入されています。
フラックスははんだ付けする金属表面の酸化物を還元除去したり、はんだと金属との“なじみ”をよくする働きがあります。
次に、はんだ付け作業の注意事項を掲げます。
① はんだ付けする金属の表面の汚れや錆を布や紙やすりで取り除くこと。
② はんだごての温度管理をすること。
こて先の温度が適当であるかどうかの判断方法として……
・高すぎ:数分でこて先が黒く酸化し、はんだをはじいてしまう場合。
・低すぎ:はんだの溶け方が遅く、はんだ付け部分がとがったりつやの悪い場合。
自動温度調整機能のないはんだごての温度調整は電圧調整器を使用するか、はんだごてから露出することで先の長さを変えて行います。こて先の長さで調整する場合、露出部分を長くすると温度は低くなり短くすれば高くなります。
③ はんだごてのこて先が汚れていたり、余分なはんだがついていると上手にはんだ付けができません。濡れた布で汚れなどをふき取りながら、はんだ付けをします。
④ はんだのつきにくい場合は、はんだ付け部分に予備はんだをするとスムースに行えます。
△メモ
はんだ付けは、はんだ付けする部分にはんだと金属の合金層を作り金属相互を結合する作業です。はんだごてを当て金属面がはんだの溶ける温度になってから、はんだを供給するとよいはんだ付けが出来ます。言い換えると、はんだごてより少し遅れてはんだ付け部分にはんだを供給します。
4-2 はんだ付けの手順
上手にはんだ付けをすると、はんだの表面は光沢があり富士山形になります。
① リード付き部品

第4-1図
② チップ部品

1 ランドの一方に少量の予備はんだをする
2 部品を乗せ指で押さえる
3 はんだごてで、予備はんだを溶かし部品をはんだ付けをする
④ もう一方は、はんだごてとはんだを当ててはんだ付けをする
第4-2図
4-3 組み立て上の注意事項
① LSIは静電気破壊をする恐れがあるので、端子部分には出来るだけ手を触れないでください。特に冬は乾燥して静電気の発生しやすい条件になっていますので注意が必要です。
② DCとACの750 Vレンジや40 MΩレンジは回路抵抗が高いのでリークの恐れがあります。プリント基板表面にはなるべく素手で触れないようにしてください。作業前には必ず手を洗い乾かしてから作業をします。
③ プリント基板はスルホールになっています。部品の付け違いをした時、無理に引っ張って外すと、表面と裏面との導通が切れるので注意してください。
④はんだ吸い取り器ではんだの吸い取りに失敗した場合は、その部分へ再度はんだを盛ってから吸い取ってください。
△メモ
はんだ付け部分にはんだごてを当てている時間は部品の大きさにより異なります。第4-1図、第4-2図に記入してある時間を参考にしてください。
4-4 部品のカラーコードや記号
① 抵抗器の表示
〔精密抵抗器の表示例:500 kΩ F〕

〔民生用抵抗器の表示例:500 kΩ J〕

許容差をあらわす記号
| B:±0.1% | C:±0.25% | D:±0.5% |
| F:±1% | G:±2% | J:±5% |
| K:±10% | M:±20% |
第4-3図⑨ 抵抗器の表示例
〔角チップ抵抗の表示例:22kΩ〕

② コンデンサの表示例(表示の無いものもある)


第4-4図 コンデンサの表示例
★定格電圧をあらわす記号
| 記号GJACDH | |||||
| 定格電圧4V6.3V10V16 | V20V50V |
③ その他の部品の表示

第4-5図
その他の部品の表示例
④ 単位について
コンデンサに使われる補助単位 1 F = 10 ^6 μF = 1000000 μF
$$ 1 \mu \mathrm{F} = 1 0 ^ {3} \mathrm{nF} = 1 0 0 0 \mathrm{nF} $$
$$ 1 \mathrm{nF} = 1 0 ^ {- 3} \mathrm{pF} = 1 0 0 0 \mathrm{pF} $$
抵抗に使われる補助単位 1 M = 10 ^3k = 1000 k
$$ 1 \mathrm{k} \Omega = 1 0 0 0 \Omega $$
$$ 1 \mathrm{m} \Omega = 1 0 ^ {- 3} \Omega = 0. 0 0 1 \Omega $$
4-5 組み立て準備
① 工具(表を参考にして工具を揃えてください)
| チェック | 名称備 | 考 |
| はんだごて15~20W | ||
| ピンセット小型 | ||
| ニッパ小型 | ||
| チェック | 名称備 | 考 |
| (+)ドライバ中 | 型 | |
| 調整用絶縁ドライバ(-)小型(対先幅2mm、厚さ0.4~0.5mm) | ||
② 部品の確認
(24ページ第4-6図~30ページ第4-19図中の部品名を参考に種類と数量を確認してください)
①組立・取扱説明書 (1) ③テストリード(赤、黒1セット)
②台紙付き部品セット(1)
台紙の部品名の所に部品がついていることを確認します。なお、スパークギャブ、ヒューズホルダ、電池金具はそれぞれ2個ずつです。
次に、仮結合してあるパネルとリヤケースを外し、リヤケースに付いている乾電池も外します。更に、パネルにねじ(M3×8)で仮付けしてあるプリント基板(小)を外します。ねじ(M3×8)は「4−9」工程で使用するので、なくさないように保存しておきます。プリント基板(大)も、それを止めている“ツメ”を外側に拡げて外します。
④パネル付き部品(仮付け部品) ⑤袋入り部品
| チェック | 参照図番 | 品名数量 | |
| 第4-10図 | プリント基板(小)測定端子付き | 1 | |
| 第4-6図 | プリント基板(大)回路部品付き | 1 | |
| 第4-8図 | 電池クッション | 1 | |
| 第4-12図 | ゼブラコネクタ | 1 | |
| 第4-11図 | 液晶表示器(LCD) | 1 | |
| 第4-12図 | ラバースイッチ | 1 | |
| 第4-15図 | ダイヤル | 1 |
| チェック | 参照図番 | 品名 | 数量 |
| 第4-16図 | 警告ラベル 1 | ||
| 第4-16図 | ダイヤル A(紫色半透明) | 1 | |
| 第4-16図 | 丸形ゴム足 2 | ||
| 第4-15図 | セーフティーカバー 1 | ||
| 第4-10図 | 端子カバー | 赤 2黒 1 | |
| 第4-7図 | ブザー 1 | ||
| 第4-18図 | ねじ M3×22 1 | ||
| 第4-15図 | ねじ M2×8 | 1 | |
| 第4-19図 | 小判形シール(1個は予備) | 2 | |
| 第4-14図 | 結束バンド | 3 |
⑥パネル(第4-11図)およびパネル取り付け済み部品
スイッチつまみ
ブラシ取付具(2Pブラシ:2個、4Pブラシ:1個付き)
バネアーム(コイルバネ付き)
⑦リヤケース(第4-16図)と取り付け済み部品
乾電池(第4-17図):R6型、2個パックで仮り取り付けしてある
スタンド(第4—18図)
長方形ゴム足(第4-16図)
4-6 プリント基板(大)の部品付け、および配線
① 部品実装面側の部品付け 1 \~ 3
⚠ ダイオードの極性を必ず確認して、はんだ付けしてください。
| チェック | 順序品名 | |
| 1 | Y:水晶振動子 | |
| 2 | D 5:ダイオード | |
| 3 R1 | 7:抵抗1 MΩ(角チップ) | |
⚠はんだ付け後、水晶振動子のリード線をニッパで切り取る。
⚠️ 予備はんだ(第4-2図参照)
R17、D5のはんだ付けの時には……
(1) ランドの一方に予備はんだをします。
(2) 部品をランドに合わせて位置決めしピンセットで押さえます。
(3) 予備はんだをしたランドにはんだごてを当てはんだを溶かしてはんだ付けします。
(部品が固定される)
(4) 残るランド(端子)にもはんだごてと、はんだを当てはんだ付けをします。

第4-6図
② シルク印刷面側の部品付け(その1)、4~8
・部品のリード線をプリント基板の所定の穴に差し込み、反対側の実装面ではんだ付けします。
・ブザーは十、一の極性を必ず確認してください。
ブザー意外の部品には極性はありません。
| チェック | 順序品名 |
| 4 B Z: ブザー | |
| 5 R24: 抵抗1Ω(リード線付き) | |
| 6 R36: 抵抗10MΩ(リード線付き) | |
| 7 GAP1: スパークギャプ | |
| 8 R19: サーミスタ(PTC) |
⚠はんだ付け後、突き出たリード線をニッパで切り取る。

第4-7図(その1)
③ シルク印刷面側の部品付け(その2)、9~17
・電池金具、ヒューズホルダ、リード線は反対面ではんだ付けします。
・2つのヒューズホルダは向きに注意してプリント基板に差し込みます(ストッパが互いに外側)。
・ヒューズホルダのはんだ付けは予めヒューズホルダを基板にはめ込み、そのヒューズホルダにヒューズを取り付けてから行うと作業がし易くなります。
| チェック | 順序品名 |
| 9電池金具(2コ) | |
| 10ヒューズホルダ(2コ) | |
| 11F:ヒューズ 0.5A/250V | |
| 12V:リード線黒70mm | |
| 13W:リード線 黒70mm | |
| 14B:リード線 黒70mm | |
| 15A:リード線 赤43mm | |
| 16COM:リード線 赤85mm | |
| 17電池クッション |

第4-8図(その2)
4-7 プリント基板(小)の配線(第49図)
プリント基板(大)はんだ付け完成品のリード線を、プリント基板(小)の同じ記号のランド穴に通してからはんだ付けします(A、B、COMの3ヶ所)。
4-8 プリント基板(小)への端子カバー取り付け(第410図)
・黒の端子カバー1コはCOMの測定端子の所ヘミゾの向きに注意して“つば”がプリント基板面にあたるまで強くはめ込みます。
・赤の端子カバー2コも同様にはめ込みます。

第4-10図 端子カバーの取り付け

第4-9図 プリント基板(小)の配線
4-9 液晶表示器(LCD)、プリント基板、ダイヤルプレートの取り付け
第4-11図
① LCD表面に貼ってある透明な保護膜をはぎ取ります(裏面の白い方の膜ははがさないこと)。
② LCDを約30°の角度でパネル内側のLCD押さえ用のツメ部分に差し込みます。
③ LCDの下部がツメ部分に入ったら、上部(段のある方)を下げてパネルへ水平に乗せます。
注意 LCDはガラスで出来ていますから、無理な力を加えると割れることがあります。入らない場合はパネルの表と裏から指でLCDをつまみ、そっとはめ込んでください。(右の図)
裏面(白い方の面:


④ ゼブラコネクタを、パネルにはめ込んだ LCDの段部に合わせて乗せます。
注意
導電面にはゴミ、ホコリが絶対に付かないように作業をしてください。
⑤ ラバースイッチをパネルに取り付けます。
第4-13図
⑥ プリント基板(大)の先端部をパネルの4つのプリント基板押さえ用のツメ部分へ一杯に約45°の角度で挿入します。
⑦ プリント基板(大)を先端方向に強めに押しながら、全体をパネル側に押し下げます。
⑧ パネルの3つのツメにプリント板(大)の3つの切り欠き部を合わせ、強く押し“パチン”とはめ込みます(3ヶ所が確実にツメの下側に引っかかっていること)。
⑨ プリント基板(小)をパネルにM3×8のねじで取り付けます。
注意
・パネルの表面側から見て3つの端子カバーがパネルの端子穴の中心に対しずれないよう、プリント基板(小)の位置を調整しながらねじ止めします。
・ねじを締めすぎますと“ねじばか”になってしまいます。特に注意してください。
第4-14図
⑩ 基板取付後、ケーブル3ヶ所に結束バンドを取り付ける。
⑪ ケーブル3ヶ所(①VとBとCOM、②VとW、③BとCOMとW)を留めます。
注意
できるだけ根本に近い位置で束ねて余った部分を切り取ります。
第4-15図
⑫ ダイヤル裏面のはく離紙をはぎとりパネルの凹部にあわせて貼り付けます。
注意
取り付け前にLCD表面の汚れやゴミの無いことを確認します。
⑬ セーフティカバーをパネルに取り付けられているバネアームに差し込み、反対側からねじM2×8で取り付けます。
一度ねじを完全に締め付けてから半回転ほどゆるめ、セーフティカバーの回転の調子を確かめます。
注意
セーフティーカバーがばねの力で元に戻らないときには、更に半回転緩めます。

第4-12図

第4-13図
10


第4-15図
4-10 リヤケースの組み立て
第4-16図
14 はく離紙をはがして警告ラベルを貼り付けます。
15 台紙から丸形ゴム足を抜き取り、しっかりと貼り付けます(2ヶ所)。
16 第4-18図のようにスタンドを開きます(図は省略)。次にダイヤルA(紫色半透明)裏側のはく離紙(白色)をはがしリヤケースに貼り付けます。
表面の保護膜をはぎ取ります。
注意
ダイヤル A のねじ通し穴をリヤケースのめ ねじに合わせます。
第4-17図
17 電池端子を取り付けます。
注意 Rの付いている方が上側です。
18 乾電池をリヤケースの彫刻+、-の極性に合わせて取り付けます。


4-11 組み立ておよび動作のチェック
① パネルとリヤケースとの結合前のチェック(1~11)
| チェック | 順序 | チェック項目 |
| 1プ | リント基板がパネルの7つのツメの下にはまっているか。 | |
| 2 ダ | イヤルが正しくパネルに貼り付けられているか。 | |
| 3 抵 | 抗、スパークギャブなどはんだ付け忘れは無いか。 | |
| 4 端 | 子カバーがパネルの端子穴と著しくずれていないか。 | |
| 5 ヒ | ユーズが取り付けられているか。 | |
| 6 乾 | 電池取り付け前に電池端子が直立しているか。 | |
| 7 ブ | ザーの極性は正しいか。 | |
| 8 | 配線用のリード線が、リヤケース取り付けねじ穴部やファンクションスイッチ取り付けねじ穴部の上を通っていたら除ける。 | |
| 9 フ | アンクションスイッチがスムースに回転(1/3回転)するか。 | |
| 10 ゼ | ーフティカバーがスムースに回転(1/3回転)するか。 | |
| 11 ラ | バースイッチを指で押して、離した時元に戻るか。 |
② パネルとリヤケースとの結合及び結合後の作業(1)~(3)
(1) ファンクションスイッチをOFFにします。
(2) パネルとリヤケースそれぞれの先端部の凹部(ミゾ)と凸部を約20°の角度ではめ合わせてから両者を完全に結合します。(第4-18図左)
(3) スタンドを開き、ねじM3×22でリヤケースをパネルにねじ止めします。(第4—18図右)

③ 表示のチェック(1~6)
正常に組み立てると表示器は、ファンクションスイッチの位置に対し下表右欄の表示をします。
| チェック | 順序 | ファンクションスイッチの位置 | 表示 |
| 1 | V ≡/~AUTO RS232C xxx.x mVを表示 | 全表示点灯(第1-3図参照)後に (xxx.xは一定でなく常に変化する) | |
| 2 | Ω/→+/-・) | AUTO RS232C O.L MΩ を表示 | |
| 3 | + | AUTO RS232C xx.xx nFを表示(xx.xxは一定でなく00.10~00.35位の値) | |
| 4 | 400・4000 μA ≡/~ | AUTO RS232C ≡ 000.0 μA を表示 | |
| 5 | 40・400 mA ≡~ | AUTO RS232C ≡ 00.00 mA を表示 | |
| 6 | 40・400 mA ≡/~(SELECTスイッチを一度押す) | ・ブザーが一瞬鳴る・AUTO RS232C ~ 00.00 mA を表示 |
注意 順序1でLCDの全表示点灯時に表示の一部が欠けている場合は、LCD~ゼブラコネクタ~プリント基板(大)それぞれの間での、ごみや汚れによる接触不良が考えられます。4-9の工程(27ページ)をやり直してください。
4-12 調整
① 調整環境
日光の当たらない温、湿度18~28℃、75%以下の室内。
② 調整順序
DCV調整を行うと、全てのファンクションの表示が「2-3仕様」の確度内に入るよう設計してあります。
(1) ファンクションスイッチをV~に合わせます。
(2) 電圧発生器の出力DC 3.8 Vを本器の一(COM)、十端子間に加えます。
(3) パネル表面のDCV調整用穴 (DCV·ADJ) から調整用

第4-19図 DCVの調整
絶縁ドライバ(*)を垂直に差し込み、内部の半固定抵抗器のミゾに合わせます。
ドライバをゆっくり左右に回転して、表示を3.799~3.801 Vの範囲内に合わせます。
左に回すと数字は小さく、右に回すと大きくなります。
*適合するドライバの刃先:幅2×厚さ0.4~0.5 mm、軸:径φ3.7以下、長さ15 mm以上
(4) 調整後、調整用穴を小判形のシールでふさぎます(シール2コのうち1コは予備)。
⚠ 確度の高い標準電圧発生器が無い場合は第5-1図①のような接続で、標準となる電圧計の表示に本器の表示を合わせて調整します。
4-13 実装面の部品配置図

第4-20図 実装面の部品配置図
4-14 PC20TKの回路図

第4-21図 回路図
【5】検査と校正
調整作業が終わるといよいよ最終段階で、各ファンクションの表示の検査をします。
その結果を元に誤差率や確度の計算をし「5-3試験成績表」を完成してください。
誤差率は「5-2誤差率」の計算式で、また確度範囲は「2-3仕様」および「2-4機能の説明」の「④確度」の項目にある方法で計算して求めてください。
なお、標準入力に対し本器の表示が著しくずれている場合は、部品の欠落やプリント基板のパターン間のはんだによるショートなどが考えられます。
また、「2-3仕様」の確度の範囲からわずかに外れる程度の誤差の場合は、「4-12調整」のズレが考えられます。まれに回路部品の誤差が大きい場合もあります。
5-1 校正方法
校正は、第5-1図のように接続して発生器の出力を可変し、被試験器(本器)の表示を校正しようとする値に合わせ、その時の発生器の表示値を読み取る方法が一般的です(標準入力に対する本器の表示を読み取る方法でもよい)。
校正結果を34ページの「試験成績表の記入例」にならって書き込みます。
用紙は37ページの「試験成績表」を使用するか、それをコピーしてご使用ください。
①DCV,ACV

③Ω

④ 十

第5-1図 校正のための接続図
5-2 誤差率
誤差率 ε は被試験器の表示値M(本器の読み値)から真の値T(標準器の読み値)を差し引いた値と、真の値Tとの比を100分率で表します。
$$ \varepsilon = \frac {\mathrm{M} - \mathrm{T}}{\mathrm{T}} \times 100 (\%) $$
5-3 試験成績表の記入例
試験成績表
| 型名(Model):PC20TK | 試験日 2008年 3月10日 | |
| 製造番号(Serial NO):2031234 | ||
| 試験条件:温度 23°C、相対湿度(RH)60% | ||
| :交流電圧、電流の周波数50 Hz担当者 | 三和三郎 | |
| ファンクション/レンジ | 本器の読み値M(表示値) | 標準器の読み値T(真の値) | 誤差率 確度 | 範囲 |
| DC 400 mV | 380.0 mV | 378.01 mV+0.53% | 376.0~384.0 mV | |
| DC 4 V | 3.800 V | 3.7752 V+0.66% | 3.760~3.840 V | |
| DC 40 V | 38.00 V | 37.732 V+0.71% | 37.60~38.40 V | |
| DC 400 V | 380.0 V | 378.21 V+0.47% | 376.0~384.0 V | |
| DC 750 V | 600 V | 594.1 V+1.00% | 592~608 V | |
| AC 4 V | 3.800 V | 3.8338 V-0.88% | 3.734~3.866 V | |
| AC 40 V | — | — | — | — |
| AC 400 V | 380.0 V | 384.04 V-1.05% | 373.8~386.2 V | |
| AC 750 V | — | — | — | — |
| DC 400 μA | 380.0 μA | 377.52 μA | +0.66% | 374.1~385.9 μA |
| DC 4000 μA— | — | — | — | |
| DC 40 mA | 38.00 mA | 37.631 mA+0.98% | 37.41~38.59 mA | |
| DC 400 mA | — | — | — | — |
| AC 400 μA | — | — | — | — |
| AC 4000 μA | 3800 μA | 3815.1 μA | -0.39% | 3719~3881 μA |
| AC 40 mA | — | — | — | — |
| AC 400 mA | 380.0 mA | 383.73 mA-0.97% | 371.9~388.1 mA | |
| 40 nF | — | — | — | — |
| 400 nF | — | — | — | — |
| 4 μF | 2.200 μF | 2.1049 μF | +4.52% | 2.040~2.360 μF |
| 40 μF | 10.00 μF | 9.761 μF | +2.45% | 9.24~10.76 μF |
| 100 μF | — | — | — | — |
| Ω 400 Ω | 200.0 Ω | 198.56 Ω+0.72% | 196.5~203.5 Ω | |
| Ω 4 kΩ | — | — | — | — |
| Ω 40 kΩ | 20.00 kΩ | 19.901 kΩ | +0.50% | 19.65~20.35 kΩ |
| Ω 400 kΩ | — | — | — | — |
| Ω 4 MΩ | 1.000 MΩ | 0.9906 MΩ+0.95% | 0.980~1.020 MΩ | |
| Ω 40 MΩ | — | — | — | — |
試験成績表
型名 (Model) : 試験日 年 月 日
製造番号(Serial NO):
試験条件:温度 ℃ 、相対湿度(RH)%
: 交流電圧、電流の周波数 Hz 担当者
| ファンクション/レンジ | 本器の読み値M(表示値) | 標準器の読み値T(真の値) | 誤差率 確度 | 範囲 |
| DC 400 mV | ||||
| DC 4 V | ||||
| DC 40 V | ||||
| DC 400 V | ||||
| DC 750 V | ||||
| AC 4 V | ||||
| AC 40 V | ||||
| AC 400 V | ||||
| AC 750 V | ||||
| DC 400 A | ||||
| DC 4000 A | ||||
| DC 40 mA | ||||
| DC 400 mA | ||||
| AC 400 A | ||||
| AC 4000 A | ||||
| AC 40 mA | ||||
| AC 400 mA | ||||
| ± 40 nF | ||||
| ± 400 nF | ||||
| ± 4 F | ||||
| ± 40 F | ||||
| ± 100 F | ||||
| Ω 400 Ω | ||||
| Ω 4 kΩ | ||||
| Ω 40 kΩ | ||||
| Ω 400 kΩ | ||||
| Ω 4 MΩ | ||||
| Ω 40 MΩ |
【6】入力回路の計算問題
6-1 電圧測定回路
① 第6-1図に於いて、入力電圧が1000 Vのとき、出力電圧として1 Vを得るにはRを何Ωにすればよいか?(単位を揃えて計算すること)
但し、出力端子に接続するLSIの入力抵抗は無限大(∞)とする。

第6-1図
$$ 1 \mathrm{V} = - \cdot \mathrm{V} \frac {\boxed {\mathrm{R}} \mathrm{k} \Omega}{9 9 0 \mathrm{k} \Omega + \boxed {\mathrm{M}} \Omega + \mathrm{R} \quad \mathrm{k} \Omega} $$
② O Pアンプをつかった回路
第6-2図に於いて、入力電圧が500 Vのとき、出力電圧が0.5 Vであった。Rの値を求めよ。 なお、OPアンプの特性の一つとして、第6-2図のa~b間の抵抗は無限大(∞)でありながら、 電位差は0である(イマジナルショートという)。

第6-2図
$$ | \mathrm{i} | = | \mathrm{i} ^ {\prime} | \text { であるから } \quad \frac {5 0 0 \mathrm{V} \mathrm{Vout}}{1 0 \mathrm{M} \Omega \mathrm{R}} = \text { である。 } $$
6-2 電流測定回路
第6-3図に於いて入力電流400 mAに対して、400 mVの出力電圧を得るためには分流抵抗Rを何Ωにすればよいか?計算式を作りRを求めよ。
但し、出力端子に接続するLSIの入力抵抗は無限大(∞)とする。

第6-3図

第6-4図に於いて入力端子に被測定抵抗Rxを接続したとき、出力電圧が0.5 Vであったとする。
Rxの値を求めよ。(15ページ第3-9図参照)
また、出力電圧が0.2 VのときのRxも求めよ。
なお、6−1の②項で説明した通り、第6−4図のa~b間の抵抗は無限大(∞)でありながら、電位差は0である。

第6-4図

まず最初に、プリント基板がパネルにしっかりはまっているか?乾電池の十一の向きは正しいか?を確認してください。

flowchart
graph TD
A["電源ONせず"] --> B{乾電池の消耗、電池端子のはんだ付けの不良や変形}
A --> C{ファンクションSWブラシの変形や脱落}
A --> D{水晶振動のはんだ付けの不良}
A --> E{LSI(U1)ピン端子間のはんだによるブリッジ(ショート)やLSIの静電気破壊}
F["LCD表示不良"] --> G{ゼブラコネクタ~プリント基板間の接触不良}
F --> H{ファンクションSWブラシの変形や脱落}
F --> I{ダイオード(D5)の十一端子が逆向きまたは端子と基板パターンがはんだでショート}
F --> J{LSI(U1)ピン端子間のはんだによるブリッジ(ショート)やLSIの静電気破壊}
F --> K{R3によるDCV調整不良}
L["入力に無反応"] --> M{配線のCOMやBの誤配線やはんだ付け不良}
N["電圧測定不良"] --> O{R3によるDCV調整不良}
N --> P{特にR19(PTC)、R22、36、GAP1、GAP2の誤配線やはんだ付け不良、ショート}
N --> Q{26、28、29、30、32、33、35、の抵抗値不良やショート}
R["抵抗測定不良"] --> S{特にR17、R19(PTC)、R22、36、GAP1、GAP2の誤配線やはんだ付け不良、ショート}
R --> T{IC(U1)ピン端子間のはんだによるブリッジ(ショート)}
U["不良"] --> V{ブザーのはんだ付け不良、端子の向きが十一逆}
W["電流測定不良"] --> X{ヒューズの断線、配線Aのはんだ付け不良や誤配線}
W --> Y{ダイオード(D5)の十一端子が逆向き、端子と基板パターン間がはんだでショート}
W --> Z{R24はんだ付け不良、抵抗値不良}
【8】アフターサービス
8-1 有償修理
① 修理をご依頼の前にご確認ください。
・内蔵ヒューズの切れ ・内蔵電池の消耗 ・テストリードの断線
② 修理お引き受け期間
本品の補修性能部品の最低保有期間は製造打ち切り後6年間です。修理お引き受け期間もこれに準じさせていただきます。ただし、半導体などの購入が困難で、保有期間が短くなる場合も考えられますのでお含みおきください。
③ 修理費用について
過負荷保護回路の機能を超える過大な電圧を印加し、LSI(動作不良)、回路基板(パターンの焼損)その他、高価な主要部品まで損傷が及びますと、ご購入される場合以上の費用がかかることがあります。このような場合は新規にご購入することをお薦めします。 なお、輸送にかかる往復の送料は、修理費用と併せてお客様のご負担とさせていただきます。
④ 修理品の送り先
製品の安全輸送のため、製品の5倍以上の容積の箱にテストリードも一緒に入れ、十分なクッションを詰めてお送りください。箱には「修理品在中」と明記してください。
三和電気計器株式会社・羽村工場サービス課
〒205-8604 東京都羽村市神明台4-7-15
TEL (042) 554-0113/FAX (042) 555-9046
8-2 補修用ヒューズ
ヒューズは上記サービス課あてに本器の機種名と、ヒューズのサイズおよび定格を明記し、ヒューズ代金と送料分の切手を同封してご注文ください。
〈形状〉〈定格〉〈遮断容量〉〈単価〉〈送料〉
)でま本01(021¥¥65(税
金額は2014年4月現在のもので消費税を含みます。
8-3 お問い合わせ
三和電気計器株式会社
大阪営業所 : TEL (06) 6631-7361 / FAX (06) 6644-3249
ホームページ:http://www.sanwa-meter.co.jp
製品についての問い合わせ:0120—51—3930
受付時間 9:30~12:00 13:00~17:00(土日祭日および弊社休日を除く)
8-4 别壳付属品
・電流プローブ:CL-22AD、CL33DC・温度プローブ:T-300PC
・USB光通信ユニット:KB-USB20 ・PCリンクソフト:PC LINK 7
・ホルスタ:H-70 ・クリップアダプタ:CL-14
8-5 参考書のご案内
テスタの構造と原理、測定方法をやさしく解説したテキストが発売されております。
・書名「テスタとディジタル・マルチメータの使い方」CQ出版株式会社
・書名「ディジタル・テスター活用法」哲学出版株式会社
・書名「テスタ使いこなしテクニック」誠文堂新光社
ご購入、申し込みは最寄りの書店でお願いします。
説明書の仕様や内容については予告なしに変更
中止することがございますのでご了承ください。
| Class | |
| Name |
sanwa®
三和電気計器株式会社
本社=東京都千代田区外神田 2-4-4・電波ビル 郵便番号=101-0021・電話東京(03)3253-4871代 大阪営業所=大阪市浪速区恵美須西2-7-2 郵便番号=556-0003・電話東京(06)6631-7361代